遠江の国のゴールドマザー花使い「あつみん」です。
今回は、晩夏のいけばなで「自由花」をいけました。
ご紹介している10作品、すべて形や色の違う花器を使用しています。
ぜひ花の美しさだけではなく、花器にも目を向けてご覧ください。
同じ花材でも、花器が変わることで生まれる異なる趣や空気感を感じていただけたらと思います。
1.晩夏のいけばな 自由花①

自由花
≪花材≫
ベニアオイ、ダリア、アストランチア、ゴット

深みのある落ち着いた色合いの主役のダリアは、華やかさを持ちながらも強くなりすぎないようにしています。
そこへベニアオイの枝を添え、伸びやかな線と実の姿で空間に動きをつくりました。

ゴットの緑は、葉の面を大きく見せるのではなく、必要なところに控えめに配置することで、全体を静かにつなぐ役割を持たせました。

アストランチアは、小さな花の繊細な表情を生かし、ダリアの大きな花との対比を意識しています。

自由花では、花材をたくさん見せることだけが表現ではありません。
余白を生かし、花材そのものの美しさを感じられる作品を目指しています。

エイリアンの卵みたい、、、
以前、ベニアオイを初めて見た方にそう言われたことがあります。
鮮やかな赤紫が、かえって不気味に見えたようです。
、、、そういわれるとそう見えますかねぇ?!(笑)
2.晩夏のいけばな 自由花②

自由花
≪花材≫
紅葉ヒペリカム、リンドウ、ケイトウ、オミナエシ
まだ強い日差しや暑さが残る一方で、朝夕の風や草花の姿には少しずつ秋の気配が感じられる季節です。
その微妙な季節の変化を、異なる表情を持つ花材の組み合わせで表しました。

紅葉ヒペリカムは、これから色づきゆく葉の姿に秋の訪れを感じさせる花材として用い、作品全体に季節の移ろいを象徴する線と動きを与えています。
リンドウは、涼やかな青紫の色彩と凛とした立ち姿を生かし、残暑の中に感じる一服の涼を表現しました。

ケイトウは夏の名残を感じさせる鮮やかな存在感を持たせ、オミナエシは細やかな黄色の花を軽やかに散らすことで、秋草らしい繊細さを添えています。
大きく主張する花だけで構成せず、それぞれの花材の線や質感、花の付き方を生かしながら、余白を大切にしました。

夏らしい鮮やかさだけに寄せるのではなく、紅葉ヒペリカムの葉の変化やリンドウの青、オミナエシの淡い黄色を取り合わせることで、夏と秋が静かに重なり合う印象を目指しました。

晩夏という短い季節の中にある、暑さの余韻と秋の気配。
その二つを一つの器の中に共存させ、季節の移ろいを感じていただける自由花に仕上げました。
花笑 HANAWARAI 