遠江の国の見習い花使い「はるさめ」です。
今回は、池坊 松野いけばな教室さんにお邪魔して、ハロウィンアレンジ(自由花)のお稽古の様子を取材してきました。
「いけばな教室でのお稽古って、どんなことをするの?」
ということが気になっている方にはぴったりのブログです。
ぜひ最後までご覧下さいね。
1.松野いけばな教室 お稽古の様子 お花をいける
オアシスを使います
今日は、季節のイベント「ハロウィン」のお花をいけるお稽古で、フラワーアレンジメント(自由花)です。
花材は、
カンガルーポー、カーネーション、トルコキキョウ、ミニバラ、ユーカリ
お稽古前の生徒さん達は、リラックスしておしゃべりも楽しそうです。
前回の取材時はコロナ渦真っ最中で、万全のコロナ対策の中でのお稽古でした。
前回の様子はこちら(↓)
かぼちゃを模したぷっくりしたオレンジの花器が可愛らしいですね。
昨年使用したものを使われるとのことで、皆さんお揃いです~。
お花を生ける前、花材を観察してどんな風にいけるか考えます。
「う~ん、、、」
ここが自由花(じゆうか)の一番の悩みどころです。
いけばな教室でフラワーアレンジメントをやるの?
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
松野いけばな教室では、季節のイベント毎に「お花を楽しくいけるお稽古」としてアレンジを取り入れています。
「いけばな」だけだと少し物足りない~という方でも飽きることなく続けられますよ。
皆さんの手がリズミカルに動き始め、頭で思い描いた作品つくりが始まりました。
「先にユーカリの葉をいれてね」
「枝は斜めにカットして、オアシスに挿すようにしてね~」
生徒の皆さんの様子を見ながら、松野先生が声を掛けます。
今日の花材、色の取り合わせがオレンジと紫で「ハロウィン」ぽくっていいですねぇ!
シックな赤紫のカンガルーポー。
色の取り合わせのアクセントにもなるし、お花の形もユニークです。
「私、ユーカリーの前に先にお花を入れちゃった~」
「大丈夫、大丈夫~」
そんな言葉が聴こえ、思わず皆で笑っちゃいます。
ちょっとした会話とお花を楽しみながらいけるのが、松野いけばな教室のスタイルです。
「オアシスが見えちゃうから、もう少し低くしてもいいかも、、、」
「こうやって3本ずついけるようにするとバランスよくいけられるのよ~」
松野先生からのアドバイスを聴きながら、皆さんの作品が少しずつ完成に近づいていきます。
作品が完成したら、先生に手直しをして頂きます。
手直しを先生にお願いする前にちょっとした準備をします。
まだ使えそうな花材は脇にまとめておき、小さく切り落とした枝葉等はゴミ箱へ。
周囲を少し綺麗に整えます。
そうして準備が出来たら、先生にお声をかけて手直しをお願いします。
他の人が出来上がったのに自分はまだ作品ができてない~というときは、焦らなくて大丈夫ですよ~。
納得するまでお花と向き合って、自分なりの作品を完成させてくださいね。
2.松野いけばな教室 お稽古の様子 先生の手直し
「こっちが正面?」
「残っている花材はある?」
松野先生は、生徒さんがどこを大切にしていけたのか見て聴いて作品の良いところを更に引き立てる手直しをしてくださいます。
手直しが入ると、あら不思議!!!
いい感じに仕上がったと思った作品は更に素敵な作品へ、今日は少し気に入らない、、、と悩んだ作品さえも、とびっきり素敵な作品に様変わりしますよ。
先生が他の生徒さんの作品を手直ししているところも拝見します。
自分が思いつかなかったアイデアや花材の取り扱い方など、学べることは沢山あります。
松野先生は手直しのアイデアを2通りだして、生徒さんに作品をブラッシュアップするよう促すことがあります。
出来るだけ生徒さん自身で満足のいく作品つくりが出来るようにーというのが松野先生の方針です。
先生の手直しの際、分からないことや疑問に感じたことは気軽に質問してくださいね。
以前、同じようなことを聞いたかも~、、、ということでも大丈夫。
松野先生は笑顔で教えてくださいますよ。
3.松野いけばな教室 2024年10月 ハロウィンアレンジ(自由花)
先生の手直しが終わったら、写真撮影をします。
今回は、松野先生がハロウィン用の飾りを用意してくださいました。
素敵な「ハロウィンアレンジ」が完成しました!
4.松野いけばな教室 お稽古の後のティータイム
お稽古の後は、ちょっとひといきお待ちかねのティータイムです。
どど~んっとケーキと珈琲が出てきて、皆さんの顔が更に笑顔になりました!
「いつもこんなに豪華じゃないけど~(笑)」
とはにかむ松野先生。
美味しいケーキをほおばりながら、賑やかで楽しいひとときを楽しみます。
もちろん今回のお稽古で使用したオアシスの吸水方法や取り扱いの注意点などのお稽古に関するお話もありますよ~。
5.松野いけばな教室 お稽古の様子(番外編) 生花一種生
今回のお稽古では番外編として、松野先生がいけたハランの一種生の作品を使って、お手本と同じようにいける練習をしました。
この一種生は、剣山ではなく「花配り(くばり)」を使用しています。
花配り(くばり)は、上の写真のようにY字型になった枝を花器の縁に固定し、剣山の代わりに使用します。
実際にやってみると分かるのですが、剣山を使用していける時とはまた違った難しさがあります。
まず最初に、お手本の一種生をハランの葉の順番が分からなくならないよう1枚ずつ取り外し並べておきます。
全部の葉を外し終えたら、今度はお手本と同じようになるようハランをいけていきます。
葉をいれる順番に気をつけながら、花配り(くばり)の固定の仕方など、手を動かしながら覚えていきます。
やってみると案外と難しいんですよ~。
「昔のいけばなは、ハランに始まりハランに終わるって言って、最初はハランからお稽古したそうよ~」
「へぇ~~~」
「それだけハランが身近で取り入れやすい花材であったってことよね~」
いけばなのお稽古では、草花に関するちょっとした雑学のような話が出てくることが多いので、楽しく学べて面白いですよ。
水際を固定したら、今度は葉の全体を整えて「完成」です。
お疲れ様でした~!
松野いけばな教室の皆さん、今回も素敵な作品と楽しいひとときをありがとうございました~!
6.松野いけばな教室 取材後記
今日は、はるさめちゃんの分も用意しているのよ~
えぇ~っっっ!!!
ということで松野先生のご厚意に甘えて、私も「ハロウィンのお花」に挑戦しました。
実際にお花に触れてみると、ユーカリの葉の香りのいいこと~!
茎にも花にも細かい毛が生えているカンガルーポーは、触るともふもふしています。
見ているだけでは分からなかったお花の感覚を体験できました。
松野先生から「わくわくするね~、いい感じ~」と感想を頂き、上機嫌の一日となりました(笑)
面白そう~と思った方には手軽にできる「いけばな体験」がおススメです。
お花の楽しさを味わえますよ。
お問い合わせはお気軽に~!