遠江の国の見習い花使い「はるさめ」です。
今回は、国の重要文化財「円錐形土偶」「人体紋様付有孔鍔付土器」がみられる「南アルプス市ふるさと文化伝承館」をご紹介します。
1.南アルプス市ふるさと文化伝承館について
2.館内の様子 2階
南アルプス市ふるさと文化伝承館の2階が主な展示となります。
広くはないですが、所せましに沢山土器が並んでいて圧巻です!
この日は開館と同時に入館したので、人がいなくて独り占めでした。
館内の職員の方が丁寧に説明してくださいますので、自分が気が付かなかったこともいろいろと発見できます。
土器の側面にある縄目が見えますでしょうか。
1つ1つなにかの意味や願いを込めて、模様をつけたのでしょうね。
こちらは「土偶装飾付土器」です。
土器の縁を人が手で囲っています、背中もちゃんと作られているんですよ。
面白いですね。
3.国の重要文化財「円錐形土偶」「人体紋様付有孔鍔付土器」
写真左側にあるのが国の重要文化財、円錐形土偶の「子宝の女神 ラヴィ」です。
(高さ25cm)
妊婦さんがお腹の赤ちゃんをいたわっている様子を表現されているそうです。
縄文時代の平均年齢は30歳程度。
出産の際に亡くなってしまう女性が多く、赤ちゃんの死亡率も高かったそうで、この土偶は家族やムラが繁栄することを願ったものだと考えられています。
写真右側にあるのが「人体紋様付有孔鍔付土器」です。
樽の表面に踊っている人のような姿が描かれています。
一般にはあまり見られないので祭り事などの特殊なときに使用したものであると考えられているそうです。
こちらの土器は大きくて迫力がありますよ~。
4.動物がついている縄文土器
「カエルとヘビ」がついている土器です。
口先を天に向けている4匹のカエルとどぐろを巻いたヘビが描かれています。
こんな縄文土器もあるんですねぇ。
こちらの土器には、イノシシが描かれています。
多産のイノシシには、繁栄を願う縄文人の思いが込められているそうです。
形が独特で面白いですよねぇ~。
5.長野県から運ばれた黒曜石
矢じりやナイフに使われて重宝された黒曜石。
黒曜石は山梨県では採れず、長野県から運ばれたそうです。
2階館内の入口の足元には、上記のような表示があります。
これは、この場所から直線距離で黒曜石を手に入れるためにどのぐらいの距離があるかが分かるものです。
実際は、野を越え山を越え道なき道を歩き、狩りをしながらの移動だったそうなので、もっと遠かったようです。
6.館内の様子 1階
南アルプス市ふるさと文化伝承館の1階の片隅には、キッズコーナーがあります。
小さなお子さんでも縄文土器のことを楽しく学べるようになっていました。
土器の立体パズルもあります!
面白いのでぜひ大人の方もチャレンジしてみてくださいね。
その他に、1階には街の歴史や治水に関する展示があります。
上の写真は100年ぐらい昔、さくらんぼを入れていた木の箱だそうです。
見ごたえ満載の南アルプス市ふるさと文化伝承館にはグッズ販売の売店もありますので、ぜひ皆さんも訪れてみてくださいね!